質問1.私の部屋と学校の教室で、数値が違うのはなぜですか?
自然放射線は場所によって量が異なります。これには色々な理由がありますが、例えば、部屋の周りの建材の種類でも差が出ます。比較している部屋の周りがコンクリートでかこまれていたとして、部屋の地面からの高さ、大きさ、窓の広さ、コンクリートの種類により、放射線の量は違います。一般に高い建物では、高い部屋の方が、地面からはなれるので、大地からの放射線の量が減るので低くなります。大きな部屋と小さな部屋で比較すると、小さい部屋では壁からの距離が短いので、放射線の量は多くなります。窓がついていたり、隣室との境がコンクリートでないと周り全部がコンクリートで囲まれた部屋より低くなります。又コンクリートの中の砂利の種類にも関係します。花崗岩のような放射性物質を多く含む砂利が使われていると高くなります。
質問2.放射線は物質の種類によって遮られる度合いが違いますが、これは物質の密度に関係がありますか?
物質の密度が高いということは、単位体積中の質量が大きいということです。物質の質量は、(原子の重さ)×(原子の数)です。密度の高い物質は、通常、原子の重さの大きい、すなわち質量数(ウランならば235とか238)の大きい、したがってほぼ原子番号(ウランならば92)の大きい元素からできています。原子番号は原子の中に含まれている電子の数をも表しています。(すなわち、ウランならば、1個のウラン原子中に92個の電子があります。)したがって、密度の高い物質は単位体積中の電子の数が多いのです。
放射線の透過力は、放射線が物質中の電子に衝突する確率が高いほど、散乱されて横にそれてしまい、まっすぐ進む割合が減ります。従って、物質の密度が高いと、放射線が単位長さを進む間に物質中の電子に衝突する確率が大きくなるので、透過しにくくなります。
質問3.放射線は気温や、天候、湿度などで、変化しますか?
気温や、天候、湿度などで、放射線の数値は変わりません。しかし、厳密には雨の降り始めには大地からでてきて空気中に浮遊していた放射性物質のラドンやトロンが埃と一緒に落ちてくるので屋外では、放射線の量は少し多くなります。宇宙からくる放射線の量は時間と関係がありますが、大地、建物など周辺から来る放射線と同時に測るので、目に見える違いはありません。
質問4.岩石から比較的多くの放射線がでているようですが何故でしょうか?
岩石にも色々種類があります。玄武岩と花崗岩を比較すると、花崗岩は3倍ぐらい高くなります。岩石の放射線の量の違いは、岩石が出来たときに放射性物質をどれだけ多く含んでいたかによって違います。
質問5.携帯電話が受信した時、メータが振り切れたのは何故ですか?
携帯電話を使用してい近くでメータが振り切れたのは、携帯電話から出る電磁波による誤作動のためで、放射線を測定した数値ではありません。
質問6.測定値にはばらつきがあり、安定しないのはどうしてですか?
放射線は放射性物質から出ていますが、ばらつきがあるのは一度に同じ方向にでているのではなく、線香花火のように(ランダム)にでています。自然放射線を測るためには、同じ場所で1000回測って平均をとると大体一定になるといわれています。これを一人で測るか、大勢が同時に測って平均をとると一定の値に近づきます。
質問7.放射線は体に悪いものなのでしょうか?
低い線量であれば身体に影響は出ません。まだはっきりとした結論は出ていませんが、微量であればむしろ良いという研究報告も有ります(例として秋田県の玉川温泉、約0.2〜1.0μSv/hマイクロ・シーベルト・1時間位)。しかしある値以上の放射線を受ければ影響は出てきます。一般に250mSvミリ・シーベルト以上で白血球の減少、さらに7 Sv・シーベルト(7000 mSv)以上で死に至ることがわかっています。高被ばく線量の影響はかなり研究されています。
質問8.花崗岩の測定値がが高いのはなぜですか?
花崗岩の中には自然界に存在する天然の放射性物質(ウラン、トリウム)がより多く含くまれているため他の石より放射線の数値が高いのです。
質問9.どんな所だと測定値は高くなるのですか?
自然放射線(屋外)の測定において、例えば放射性物質を多く含んだ庭石等があれば石表面の放射線の量も多くなります。(屋内)においてもコンクリ−ト建屋では中の骨材の砂利に天然の放射性物質を含んだ物が多ければやはり多くなります。
質問10.なぜ、自然界に放射線が存在するのですか?
地球は宇宙に漂っていた放射性物質を含んだ星類が衝突しながら固まってできたので、今でもその残っている放射性物質から常に放射線が出ています。
質問11.毎日、自然放射線を受け続けていて、体に影響はありませんか?
特に影響はありません。我々は自然からの放射線を1年間で約2.4 mSvミリ・シーベルトを常に受けています。外国ではもっと高い地域も有りますが特に問題なく暮らしています。また特定の温泉では2.4 mSvより高い所も有り治療場にもなっている所もあります。
質問12.標高によって測定値は上がるのでしょうか?
地表から高くなれば宇宙線の影響で数値は上がります。
例.地表:約0.08μSv/h(マイクロ・シーベルト毎時)、富士山頂:0.2μSv/h、12,000m:5.0μSv/h、20,000m:13μSv/hとなります。
質問13.放射線を何か良い事に役立てられないでしょうか?
現在は人工の放射線が色々な分野に使われています。身近な例としては病気の診断にエックス線検査、CT検査、がん治療に放射線照射、また金属の欠陥等を発見するためのエックス線検査、自動車のタイヤに放射線を照射して耐久性を増す、医療器具などに放射線を照射して細菌を殺す、農作物の改良など、様々に利用されています。
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